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溝口三昧!

 投稿者:YAS.  投稿日:2007年 9月16日(日)21時46分42秒
  松田春翠さんの活弁トーキー版「滝の白糸」から観ました。
溝口監督の、ここぞという時の縦構図。すばらしいですね。
春翠氏の活弁は、20数年ぶりです。
入江たか子嬢の綺麗さには、びっくりしました。
「時かけ」「麗猫伝説」(大林)の印象が大きい、私(の世代)にとっては、化け猫以前のたか子嬢は、観ることが無く、本当にその綺麗さに、ビビッときました。

「折鶴お千」の山田五十鈴さん、やっぱり素晴らしい役者さんですね。あの若さで! 女優としての凄さを、再確認しました。
澤登翠お師匠は、生では初めてでした(TVでは数十回)。やはり、素晴らしいですね!
それにしても、映画のラストカットの2ショットは、なぜ合成なんでしょうか?
理由が全く分かりません。(フィルムがカットされている?)
どなたか、ご存じですか?

メロウさんの「滝の白糸」よかった!!
個人的感想ですが、春翠師匠のより、良かったと思います。(天国の春翠さん、ごめんなさいm(_ _)m)
一つには、やはり女性が主人公ですから女性の声の方が合っている、といえると思います。
それに、メロウさんの活弁は、観客が登場人物に集中できる語りだと思います。つまり、セリフの最中は、トーキーと同じ感覚で違和感無く観れると思います。
あと、白糸のセリフの時の、色気・艶(つや)。いいですね〜

澤登師匠の「滝の白糸」も観てみたかったです。

http://blog.livedoor.jp/yas112/

 

ラジオ終了

 投稿者:組長  投稿日:2007年 9月15日(土)00時41分46秒
編集済
  本日、生出演してまいりました〜

17時30分過ぎからパーソナリティの天野真知(あまのまち)さんと打ち合わせだったので、最寄り駅のみなとみらいへ17時に着く計算で行った。

送って頂いた地図を見ると駅からすぐであったので、ドトールで小腹を満たしNHKへと向かおうとしたのだが・・・地図には何番出口なのか書いていない。
すぐさま電話して確かめると・・・NHK横浜放送局は、みなとみらい駅ではなく、みなとみらい線の日本大通り駅最寄りである事が判明!
いや、判明も何も、地図には最初からそのように書かれていたが、私が勝手に『みなとみらい』しか目に入れていなかったのであるっっつ〜

すぐさまタクシーでNHK横浜へ。
17時25分に到着。740円也。いきなり実費である。

中に入ると朝ドラ『どんど晴れ』の宣伝映像が。
『朝ドラフリーク』の組長は、何事も無かったようにすぐさま見入る。(おいおい!)
やがて女性職員に打ち合わせの部屋へ案内されるが、朝ドラを観ていないこの女子職員に、『どんど晴れ』のストーリーと、今までと同じ見方をしたら紛れも無く駄作であるが、角度を帰るとギャグテイストの利いた珍品である事をジェスチャー付きでレクチャー。(おいおい!!)

そうこうしている内に真知がさん登場して、打ち合わせに入った。

『よこはまポートスタジオ』は18時スタート。私は5分くらいしてからの乱入!?『この人に聞く』というコーナー。
〜弁士とは何ぞや!?〜
〜何ゆえ弁士に!?〜を、
組長のプロフと、鞍馬天狗オリジナルバージョンの活弁交えてトーク。
一曲挟んで、23日磯子公会堂での公演アピール。
〜伊豆の踊子の見どころ〜
〜伊豆の踊子の実演〜を、
弁士の魅力やどんな弁士を目指しているかをトーク。

全部で12分程度(ト、思っていたのは自分だけ!?ホントは倍近かったとか!?)しゃべりまくってまいりました。
『かなりテンション高めの変な女』だったかなぁ〜???
澤登師匠の著作本を、いつものように真知さんにプレゼントして帰路に。

横浜のここいらは、所謂ひとつの
『碁盤の目』である。
『分かり易い』はずなのである。

しかし組長はいつの間にか着いたのは、JR関内駅であった。
そして横浜のここいらには、旨い飯やがひしめいている。
さっきドトールで小腹を満たさなければ、タクシーに乗らなければ、
何か旨いものにありつけていた所であるが・・・
一周して、みなとみらい線『馬車道』駅から帰った。

家で『ソーメン・チャンプルー風』をこさえて食した。
美味しかった・・・

             〜END〜

※ この日記のタイトルは、『方向音痴』にする予定であった。
しかし止めた。
このような話は日常茶飯事なので、同じタイトルの日記がうようよになってしまうからである。

このような言い訳を、以前もしたように記憶していル♪

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

ラジオ出演

 投稿者:組長  投稿日:2007年 9月14日(金)00時40分20秒
編集済
  明けて本日、NHK横浜放送局(ラジオ)に出演致します。
・・・と言っても、神奈川方面の方のみしか聴けません。(苦笑)
23日(日)の横浜市磯子区の磯子公会堂公演に先立ち、地元FM局におよばれする事になりました。

既にパーソナリティの方とは電話で二回お話させて頂き、アットホームなスタジオの雰囲気が伝わって来て、今から楽しみです♪

『よこはまポートスタジオ』
http://www.nhk.or.jp/yokohama/
18時〜19時の間の、18時05分くらいから12分ほどになります。

「この人に聞く」というコーナーで、”弁士とは””どうして弁士に?”等、メロウの秘話も?語りますのでお楽しみに!
(これを読む人は、ほとんど聴けないですねぇ〜スミマセンッツ!)

一応周波数書きますね。
81、9mhz(横浜)  83、5mhz(小田原)です。

付近の方、宜しくです♪

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

9月16日(日)

 投稿者:組長  投稿日:2007年 9月12日(水)11時16分18秒
  新文芸坐公演について、あちらこちらで誤解があるようなので、こちらにも記載しますね。

私の出番は『13時25分』からの『瀧の白糸』です。
新文芸坐は指定席はありません。普通の映画館ですので、前売りを買った方でも当日並んで入場します。

新文芸坐さんは、毎回会員さん(新文芸坐友の会)でほどよく埋まる映画館です。
一般ウケする映画の場合、そこに一般の方がさらに来場されるので、混み合います。
会員は御年配の方も多いので、出足は早い回の方が良い場合が多いです。
しかし普通の映画館ですから予約席はありませんので、皆さん早く来て並びます。そして本当の所、どこの回が混むかは当日でなければわかりません。澤登師匠の回が人気あると思います。11時40分の師匠の『折鶴お千』から入った人は続けて13時25分の私の『瀧の白糸』もご覧になります。良いお席を確保したい方は、11時40分の回からご覧になれば宜しいかと思います。
(9時45分の回からご覧になっている方は、勿論11時40分の回は残っておられますが。)

前売りは新文芸坐の場合、特集の始まる前日までとなりますので終了しています。『三回券』という一回千円でご覧になれるセットは16日当日お求めになれますので、溝口特集をこの後続けてご覧になられる方はご利用されると宜しいかと思います。

溝口特集は昨年あちらこちらでやっていますので、それほどは混まないかもしれませんね。
そして、当日でも1300円ですから!(入れ替えなし)
映画館も映画社も弁士も、『出血大サービス』の一回です。

その他ご不明の点は、新文芸坐までお問い合わせをお願い致します。
03ー3971ー9422
http://www.shin-bungeiza.com

公演時間割は『今後の公演』にわかりやすく記載しました。
片岡一郎くん、桜井麻美さんの『折鶴お千』もあります。


当日お待ちしております!

                        メロウ拝

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

無声映画観賞会例会

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月31日(金)19時21分59秒
  昨日無事終了しました。
ご来場くだすった皆様、本当にありがとうございました。

今回いきなり様々な事が重なって、本当に辛かった。
ちょっとこの件については落ち着いてから書きます。
無事に(ミスも多かったが!)本番を終えられてホッとしております。

まずは皆様に御礼まで!!

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

ドクトル・マブゼ後編

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月26日(日)02時12分51秒
  昨夜は学士会館で師匠の例会。
フリッツ・ラングの『ドクトルマブゼ』後編を観ました。
ピアノはカラード・モノトーンの新垣隆さん。
普段は桐朋学園大学の非常勤講師などもされている方。
昨年の学士会館公演、グリフィス『嵐の孤児』がとても印象的でしたが、
今回はかなり押さえた演奏。
大胆なまでに?素の部分を作るのですが、弾き捲る演奏より映画のシーンが引き立つ演奏ではないかと思います。

澤登師匠の活弁はとてもこってりと濃厚。
新垣さんはピアノ・ソロで澤登師匠と組むのは年にさほど回数はないが、とても相性がいいのではないかと思う。

ドイツ映画は普段あまり得意ではない私。
(観るのもやるのも)
『てやんでぃ・べらんめぃ』が基本なんで・・・

マブゼ君前編は正直ついていけない所もあったのですが、後編は面白かったなぁ〜澤登師匠の真骨頂。世界のどこを探しても、これほどこの作品を面白く見せる弁士はいない!と思えてしまう。
『活弁』の可能性をどこまでも感じさせる弁士・・・

この仕事をやればやるほど、その難しさがわかって来る今日この頃。
師匠なんだから、年数が違うんだから、個性が違うんだからと自分に言い聞かせてみても、ついタメ息が・・・。

澤登師匠は弁士になる為に生まれてきた人だ。間違いなく。
私が自分で自分の事をそう思える日が来るのは、いつの事だろう・・!?

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

八月・九月公演日程

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月21日(火)13時18分39秒
  8月26日(日)

☆北区 『NOTO KAFE』にてミニ・ライブ。

※ご近所さま・お得意さま中心限定ライブ。
無声アニメ『一寸法師・ちび助物語』『のらくろ伍長』
20時開演。ワンドリンク500円!
観たい!と仰る方は弁士斎藤まで一報を!
(ご近所さまとお得意さま優先の為、直前まで入場出来るかわかりませんの〜)

☆第589回無声映画鑑賞会☆

[珍品・稀少時代劇特集!]

8月30日(木曜)午後6時30分開演

★上映作品
『柳生二蓋笠』(47分)
1936年作品
監督/高見貞衛
主演/綾小路弦三郎、桜井京子、中山介二郎

『魚や剣法』
(原題「魚屋本多」)(27分)
1929年作品
監督/山下秀一
主演/実川延松、久野あかね、片岡童十郎

『実録孝子美談 孝子と鬼の面』(28分)
詳細不明
主演/井桁せきや、川崎里子

弁士/ 澤登 翠(『柳生二蓋笠』)、斎藤裕子(『魚や剣法』『孝子と鬼の面』)
会場/ 門仲天井ホール  電話 03-3641-8275
(地下鉄東西線「門前仲町駅」出口3下車徒歩3分、
都営地下鉄大江戸線「門前仲町駅」出口6下車徒歩1分)
http://www5f.biglobe.ne.jp/%7Emonten/
料金/
一般1800円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
子供(中学生以下)1000円 会員優待券1000円
電話&E-mail予約は公演前日の午後6時まで受け付けます。(但し、規定枚数に達した場合はその時点で受付を終了致します。)
■予約・お問合せ
無声映画鑑賞会事務局
電話 03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時〜午後6時)
FAX 03-3605-9982
E-mail: katuben@attglobal.net

※E-mail予約の場合は、「○月○日無声映画鑑賞会前売予約」、枚数、代表者のお名前を明記して、メールをお送り下さい。E-mailにて御予約いただいた方には[予約確認]のメールをお送りしています。


☆新文芸坐で『瀧の白糸』!!

2002年 黒澤明、2003年 成瀬巳喜男、2004年 小津安二郎、
そして2007年ついに特集上映決定!!
リスペクト 巨匠・溝口健二
9月8日(土)〜21日(日)

   公演日↓


9月16日(日)折鶴お千(1935/マツダ映画)
(a)11:40/(c)15:20/(d)19:00
滝の白糸(1933/マツダ映画/16mm) (終映22:25)
9:45/(b)13:25/(a)17:05/20:45
活弁付き上映 弁士 (a)澤登翠 (b)斎藤裕子 (c)片岡一郎 (d)桜井麻美 他は松田春翠の活弁トーキー版

新文芸坐
http://www.shin-bungeiza.com/

9月23日(日)

☆横浜市 磯子区 磯子公会堂

『伊豆の踊子』

9月30日(日)

☆品川宿場祭り

街頭紙芝居

※詳細わかり次第掲載

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

印度終了

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月12日(日)21時52分56秒
編集済
  ※『瀧の白糸』のネタバレアリアリ!

〜瀧の白糸は、芸を売っても身体は売りゃしません!〜

そう言い放っていた白糸が、どうにもこうにも身動きが取れなくなり、高利貸しの岩渕剛蔵の言いなりになるという約束の元に、三百円を手に入れる。しかし、南京出刃打ちの南と岩渕との馴れ合いで、血の滲む思いで手に入れたその金をだまし取られる白糸・・・。

逆上した白糸は岩渕の所へ赴き、再び白糸を自分のものにしようとする岩渕を、過って持っていた出刃で刺してしまう。

『恐ろしい殺人を犯した。捕まれば死刑。』
『殺される前に逢いたい・・・一目だけ欣さんに逢いたい・・・。』

欣也に想いを馳せて、天を仰ぐ白糸。
ここの入江たか子の顔がたまらなく切ない。

この後、金沢を飛び出して東京へ行くが欣弥には逢えず・・・
やがて警察に捕まり検事代理の前へ連れて来られた白糸・・・

『はっ』と顔を上げれば、そこにはあれほどまでに望んだ欣弥が立っていた〜

もっとも劇的で静かながらに大きな見せ場なのであるが・・・

もう殆ど余力がっっつ
白糸の『ヘビー級ジェットコースター』な人生に、私の方がついて行っていない〜〜
『つ、辛い・・・』
弁士はこころの中で呟くが、映画は待ってはくれないのだ!

クライマックスの法廷シーン。
立派な検事のいでたちで臨む欣弥を見上げる白糸。
『まぁ、立派に・・・』
ここの字幕は春翠大師匠も澤登師匠も読まない。
『〜立派な欣弥の姿。白糸は嬉しかった。』とナレーションで繋げる。

ここの白糸のアップが、私は個人的に本編の中で一番好き。
愛した男の晴れ姿。裁かれるのが自分自身なのだとは何たる皮肉。
しかし、この男をここまでにしたのは自分なのだという自負。
それが白糸を支えていた・・・この誇り高い白糸の顔は、入江たか子でしか出せないんじゃないかと思えてしまうほどのハマリ役。

『嘘偽りを申すな。〜お前のような名代の芸人になれば、随分と多数の贔屓もあろう。その贔屓が裁判所において、お前が偽りを申したその為に、罪のない者が罪を負わされたと、そう聞いたならば、あぁ白糸は立派な心掛けだと言って、誉めるか?喜ぶか?〜』
かいつまんだが、ここは欣弥の本編一の長台詞。
白糸に本当の事を言うように則す欣弥。

あぁ、欣弥役の岡田時彦が本当に素敵。
この方は31歳で亡くなる夭折の美男子。岡田茉莉子のお父さん。
この欣弥がここまで素敵なので、この映画は『納得』出来るような?もの。単純にいい男というのではなく、この欣弥の人間性。包容力。
白糸ほどの女性が命がけで愛するのに相応しい男性。

この法廷での欣弥の言葉に則されて、白糸は何から何までを一気に話し出す・・・

弁士泣きそう!!!別の意味でっつ(涙・泪・なみだ)
レロレロなのに、日本語字幕が殆ど読めない。したがって勘で台詞のタイミングをとった。
余力をしぼり〜あぁ、その姿は『夕鶴』のごとく!?
ラスト・スパートをかけました。

白糸は何もかも申し述べて死刑の判決を受け、法廷で舌を噛み切ってあい果て、欣弥は二人思い出の浅野川の川岸で、ピストルによって自殺を遂げたのであります。

ここが正念場の弁士うたい上げ決め台詞到来!!

〜〜あぁ、その思い出の春の月は麗峰白山の雪を照らし、うたつ鏡花のとけて流れて紅の 涙となりて散りて終わりぬ。
風の吹き 雪ぞ降る夜の北陸に 今なお残る語り草。
        悲恋・『瀧の白糸』の完結であります。〜〜

物凄い大河を泳ぎ切ったような感じ。
弁士はヨレヨレ。
力尽きて、よろめきながら挨拶に・・・

この時に、信じられない光景が待っていた。
観客総立ちで、スタンディング・オベーション。

弁士泣きそう!!!
そこはぐっと堪えて、ひたすらお辞儀。
本当は『三方礼』で応えるべきなんでしょうが、そんな余裕はありませんでした。

ここで英語でスピーチ出来たらカッコ良かったのでしょうが、日本語で御挨拶させて頂き、訳して頂きました。打ち合わせ無しでゴメン!!

『弁士とういうのは本来は自分で台本を書きます。
本日の公演に際しましては、師匠である澤登先生の師匠である、松田春翠先生の書いた台本で公演させて頂きました。』
そうも付け加えさせて頂いた。礼儀でもあり、私自身のプライドにかけてもこの事は外せなかった。

映画が素晴らしかったからというのは、百も承知。
そして、澤登師匠の代理での登板であった事も。
しかし、言葉がわからないインドでこれだけ喜んで頂けたのは、弁士というパフォーマーの存在感はこの公演でアピール出来たのだと、ほっと胸をなで下ろす。

舞台から降りると、沢山の方々が寄って来てくださった。
ゆうべホテルのパーティで話したデンマーク(だと思った)の方も声をかけて下さった。
一緒に写真を撮ったり、暫くは御挨拶。

そんなこんなで、新聞?の取材を受ける。
インドへ来て皆様に聞かれるのは、
『弁士の養成所』の件。
『現在は基本的には無声映画は作られていないので、需要と供給がないからそういう機関はない。弁士事体は全国に10名前後しか存在せず、日本のNO1弁士・澤登翠に弟子入りしたり、その他それぞれのやり方で道を拓いている・・・』等々話した。

かくも慌ただしく時間は流れ去り、その日の夕食にありつけたのは随分後。運転手が道に迷ったりといろいろあったのだが!
この日は、ホテル付近の個人のお屋敷内をお借りしての映画祭関係者の夕食であったが、私達が辿り着いた時には食事は既に『残り物状態』
通訳のバブナはさかんに私に気を使っていたが、私が残り物を平気でバクバク漁っているのを見て、
『サイトウサンハ、ナニヲタベテモオイシソウデスネェ〜』とあきれ顔。
本番を見てくれたオーストラリア人のジャーナリストが、
『アノ、エイガノマエノアイサツヲミテ、”コレハイケル!”トオモッタンダヨネ〜!』と流暢な日本語で話す。溝口が大好きだと言う。
あの”おひけぇなすって”のような挨拶が良かったなんて、ガイジンのツボはよくわかりません!


長い一日を終えてホテルの部屋へ戻ってひとりになった時、やっとさめざめと泣く事が出来ました。
様々な方々に支えられて仕事をしていますが、役者に比べてやっぱり弁士は本当に『孤独なひとり仕事』
その胸の思いを本当に分かち合えるのは、やっぱり自分ひとり。

舞台の仕事を始めた15歳の頃から今までの記憶が、走馬灯のように頭を駆け巡り・・・
影絵劇団の客演で、中国五都市とアセアン五ヶ国に行ったのはもう18年前だというのに、あの旅とこの旅は繋がっているように思えたのもこの時。

あの頃・・・海外公演は日本国内での公演と同じグレードでやれない事にジレンマを感じ、楽しめない旅にしてしまった自分自身。
その頂点は、シンガポールでのの休日の時。
皆がインド街(シンガポールの)へ観光にと出かけて行ったのに、たった独り居残ってホテルの中にあった『大丸』の本屋さんで、『ライジング』という藤田和子の舞台漫画を全巻読破していました。15〜20刊くらいあったのかなぁ??よく覚えていないけど、とにかく一日中漫画読んでいました。

この頃の私は本当に『舞台馬鹿』舞台が上手くいく事がすべて。
海外観光なんてどうでも良かったし、舞台が上手くいかないのに喜びなんか感じられなかった。また感じようとする事が罪に思えた。

そのアセアン一ヶ月の旅の後、私の人生は一度ひっくり返ってしまうような出来事があり、その後、業界を放浪・流転の人生を辿る事に。
その中のひとつが水芸であり、六年前にやっと活弁に辿り着けたのであります。

弁士生活は、『さらにビンボー』の始まり。
今はやっとクーラーなるものを手に入れたけど、以前は夏は脇の下に保冷剤を挟み、首からタオルぶら下げて上半身裸でホン書きをしていた。
ハタチそこそこの若い娘がやるんなら絵にもなろうが、四十になろうとするオバハンがやってんだから目も当てられない〜
ただ原稿を書くだけなら涼しい場所に避難も出来ようが、弁士は映画ありき。画面がない所でホン書きは出来ないのだ。

そんな生活が思いがけず新聞の記事になり、やがて『アノ』番組でビンボーをネタに賞金を貰ってしまうのだから、こりゃまた愉快なものかもしれないが・・・

18年前に『インド街』へ行かなかった私は、今年『インド』へ来てしまった。思えば海外は7ヵ国目だが、全て経費でというのもなかなかすごいのかも。

昨年水芸を10年ぶりにやった時も、先生から「歯を見せて笑ってはダメ!」と何度言われても、こみ上げてくる楽しさや喜びが隠せなかった。
身体中の細胞が、『楽しいの!喜びたいの!!』と言っているのがわかる。
人生は楽しいはず。楽しんで何が悪いの!?
若い時の『抑圧』?が、今に爆発している感じ〜(苦笑)

皆様の期待に添えず!?ガンジス川で沐浴はしなかったけれど、私はこの日のお客さまの拍手と自分の涙で、命の洗濯をしたように思う・・・


インド最後の夜も、やっぱりいつの間にか夢の中でありました。

2007年 斎藤裕子監督作品『印度公演』
これにて全巻の完結であります!


〜完〜


皆様、長い間おつき合い下すってありがとうございました。
ミクシイでの連続長篇活劇!?日記を日々コピペ致しました。

もうひとつ『番外編』(続編ではない!苦笑)を
『印度随想』というタイトルで書きたいと思います。
私の事だからいつになるかわかりませんが〜

おそまつさまでした!

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

印度最中

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月10日(金)16時09分14秒
編集済
  『インドもなか』と読み・・・ませんっっつ

そのうち『さらば印度』『印度新たなる旅立ち』『印度よ永遠に』
などのタイトルに・・・なりませんっっつ

しかし『完結編』と書けない行き当たりばったりさ!

〜かくして・・・(※『瀧の白糸』のネタバレ有り)

本番は始まり、BGMも無事その使命を果たしていた!

しかし、マイクの音は最悪。
手元明かりは明る過ぎて眩しいし、画面は日本語字幕が時々読めなくなるくらいに暗い。映写機に問題がある様子。

最初に『DVD上映にしましょうか!?』と映画社から映画祭サイドに打診したらしいが、性能の確かなDVDデッキがあるかどうかわからないという返事だったのでフィルム上映だったのだが、これまた日本国内公演では考えられないくらい、すべてが悪条件である。
しかし場内には異様な熱気があった。皆が画面に食い付いているのもわかった。欣さん(馬丁)が馬に鞭を当てて暴走するシーンでは、国内で公演する時と同じく笑いとさざめきが上がる。

憎まれ口を叩く白糸に欣弥がカッとなって反応するやりとり、
卯辰橋での場面に流れていくのにキーワードとなるので丁寧に表現。

白糸の水芸シーンは私のお得意!?
そりゃあかつては毎日の様に観ていましたから!
『いよぉっ!』『待ってましたぁ!』ト、やたら威勢がいい。(苦笑)

やがて橋の上での再会、白糸のドキドキ!
欣弥のぶっきらぼうな中に見せる人間性の煌めき。
白糸の目線で演ずると、私までがときめいてしまう♪

しかし弁士は独りでやっているものだから、ときめいてばかりもいられない。かなり忙しい。(苦笑)

ここの場面に関しては、一昨年のお正月に縮刷版を演じているので構想が纏まっていたので演りやすい。自由さがある。後日、通訳のバブナが褒めてくれたのもここのシーンであった。

が、問題はここから!
欣弥を東京に送り出してからの白糸の辛抱。ここの表現が重要でかつ難しい。淡々としたシーンも多いので、間延びする恐れ有り。
けれど、大好きなのは新蔵&撫子と白糸のやりとり。地味だけど白糸の人間性が一番良く表現されていると思う。

浦辺粂子演ずるお銀とのシーンが意外に難しい。あっという間に終わるのにメリハリが必要。
まだ物語は中盤だというのに、かなりレロレロ。

今まで弁士として演じた作品の中では、『雄呂血』とこの『瀧の白糸』が一番台詞に振り回された。舌が縺れる台詞の量。

用意していただいたお水&緑茶に殆ど手がつけられないまま、物語は岩渕剛蔵殺しへと・・・

あと四十分もあるのに既にヨレヨレ。
二時間の洋画をやるよりもこの一時間四十分の邦画がきつい。
邦画の方が台詞が多いという場合が多いが、この白糸の人生そのものがヘビー・・・。(まだご覧になっていない方は今度是非!)

舌が縺れてきたのが自分でもわかる。
恥ずかしくなってきて、もうこのまま東京へ逃げて帰りたくなってきた!!!
『ぐっ』と息を整え、クライマックスへと向かうのであった・・・

       〜つづく〜

嘘!やっぱ続いちゃったよぉおおおおおおおおお〜〜〜


『瀧の白糸』
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2006-11-12/kaisetsu_3.html

http://bensisaitou.hp.infoseek.co.jp

 

印度本番

 投稿者:組長  投稿日:2007年 8月 8日(水)23時53分0秒
編集済
  暑さも手伝いすっかり惚けておりました。
『正味期限』ギリギリだし。
本日は松田春翠大師匠命日にて、何としてもアップせねば!と・・・

〜さてさて本番当日なのでありますが、私のスケジュールは何ともちぐはぐ。

18時30分本番と聞いたが、昼食は映画祭が行われている会場まで行かねばならない。そう、やはり私達の昼食を取る会場は決められており!今更ながら食券が手渡されていたので、車で30分ほどかけて会場に設置された食堂で昼食をとり、私だけまたホテルへ戻って自習。

最初に頂いたプログラムには18時って書いてあるが、どうやら本番は18時30分との事。しかしすべからくして定刻通りに始まったためしはないがマイクの音合わせもあるので、18時にはメイクも着替えも済ませて小屋入りと打ち合わせて、パネル・ディスカッションに出席するM氏と別れてホテルへ戻った。

当然の事ながら楽屋もご用意くだすっているのだが、ホテルの部屋が馴染んでいるので、すべて整えてから会場入りする事にしたのだ。
浴衣をニ枚用意していたので、昨日のとは別のものにした。
澤登師匠は海外公演では袴をよく着ていらっしゃったようだが、私は今回は気温や緊張から着付けも手間取ったり着崩れで焦らないように浴衣と決めていた。

浴衣で舞台に立つなんて、めったにない事。
『カジュアルすぎるかなぁ!?』と思ったが、この国の風土に合っていたように思う。柄も奇抜で目立つし、麻が入ってパリっとした生地で良い仕立てのものだったから舞台映えもした。
昨年のバーゲンで、吉祥寺の呉服屋さんで50%OFFをさらに値引きさせた品だが、私の買い物としては奮発品。そこの店では私が行くともう何も言わずに値引きして下さる!(苦笑)ここで散々値引きして買った桐の下駄が今回もお役立ち。暑いこの国で足下さらさら。軽くて最高に歩きやすい。
『すべてはこの日の為のお買い物だったのねぇ〜』
感慨深く身支度を整え、満を持して会場へ・・・

だがっっつ!!
そう、やっぱりというか何というか〜アクシデント発生。
音合わせをしようとすると・・・BGMの音がうまい事出ない!!!
マイクがどーの・こーの所の話ではない。

『ま、まじですかっっつ!?』
『リョクチャハゴキボウドオリ、コイメニイレマシタ♪』
『あのぅ〜それよりも音が〜っっつ!!!』

どーにも・こーにもうまくいかない。
開演に遅れる事30分。
弱り切ってふと舞台から客席を振り返ったら・・・
『ぎょっっっつ!!!』
18時30分には100名程度だった観客が、19時には300席ほどのホールを埋めつくし、あまつさえ立ち見の方も・・・
『まじですかっつ!?』

まじです。
音は出ない。
されど観客は満員以上。

『どないすんねんっっつ!?』と思った次の瞬間、
もっと恐るべき出来事が起った。

舞台上に最初の挨拶の方が登壇しているのだ。
場つなぎという風情でもない。
つまりは勝手に公演は幕が開いてしまったのだ。

『あのぅ・・・音はまだちゃんとは出ていないんですけど・・・』
日本ではこんな事ありえない。”見切り発車”って言葉はあるけどさ。
『音は”出るかも”って事で。』
日本ではこんな事あるはずない。でも”ここはインド”なのである。
大体にして昨日司会者はいるって打ち合わせたのに、それらしき人はいない。皆勝手に登壇して喋り始めている。
まぁ、開演は遅れるって誰もアナウンスしなくても誰も文句言わないのも凄いけど・・・。

こういう時に役に立つのは”経験”というやつ。
20年近く前、劇団Kの海外公演に客演で参加した。
行ったのは中国五都市に二週間。アセアン五ヶ国に一ヶ月。
その際にこんな出来事はざらに勃発していた。
不思議な事に日本じゃ冷や汗モノの出来事でも、お客さまは大いに盛り上がった。アクシデントもまた一興。

『これが海外公演てやつでさぁ〜ね!』とひとり言を呟き、舞台に立った。いつもの前説を簡単にアレンジして、通訳してもらう。

『本日は賑々しくもご来場の栄を賜りまして・・・
澤登門下生、斎藤裕子と申します・・・』
弁士挨拶というより、何かヤ○ザの”おひけぇなすって”みたいだよ!こりゃ・・・
『(何だかわかんないけど、お客さん盛り上がってるよ〜)』
皆、興味津々である。
『(インド人は弁士もヤ○ザも知らないんだからっっつ!!)』

かくして、緊張のあまりヤケにハイテンションの弁士は、記念すべきインド初の活弁公演の第一声を放ったのであった。

       〜つづく〜

『おいおいっっつ!続いちゃうのかよ!?』
『アタシモ、ビックリシテイマスッッツ!!』←誰だよっっつ

OSIAN`s CINE FAN
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